医療保険の基礎知識

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貯蓄型の保険

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医療保険で、貯蓄型の保険が有ります。

貯蓄型死亡保険の医療保険版と言ったところですが、どれだけ意味があるかは疑問です。

医療保険自体、保険が適用される率が高い保険と言えますから、前提として保険が適用されずに健康のまま満期までいられる確率を考えれば、およそメリットのない医療保険と言わざるを得ません。

この医療保険の特徴に、5年ごとのボーナス制度が有りますが、5年間保険を使わなければ8万円のボーナスが支払われるもので、銀行の定期預金よりは高い配当を補償しています。

面白いことに死亡保険が特約扱いになっていて、その点では従来の生命保険とは、主従が逆転している保険契約と言えます。

しかし医療保険としてみた場合は、入院時の支給額が1日8000円で、1回の入院日数の限度が60日で、通算最高限度日数が730日とごく平均的な補償内容になっています。

通算入院日数も730日と保険料の払込期間が30年間にしては、少々心もとないです。

死亡特約をつけても80万円の死亡保障しかつきませんから、葬式費用ぐらいにしかなりません。

契約期間中に治療入院すれば、当然ボーナスは出ませんし、満期返戻金からその分の給付金が引かれ、途中解約でもすれば、解約返戻金は、満期返戻金と違って、元本を割ってしまいます。

総合的に見れば、医療保険としてのメリットも薄く、貯蓄型の生命保険として、どれほどの有利性があるかは疑問です。

仮に貯金として投資対象にした場合に、保険と使わないことを前提とした場合、銀行の定期預金よりは有利と言えますが、資金に余裕のある型であれば、検討する価値はあると思います。

それだけ斬新な医療保険商品と言えますが、医療保険としてライフプランに組み込むためには無理があり、短期間の保険であればまだしも、長期間でこのような医療保険を選ぶことは、不確定要素が多すぎて、決してお勧めすることは出来ません。

また保険満期における満期返戻金においても、結局のところ振り込んだ保険料の総額から支払われた保険金を差し引いた金額が支払われるだけで、配当分のアドバンテージは全くありません。

医療保険についての認識として、基本的には適用されることを前提とするもので、その点では死亡保険とは真逆の性格を持った保険と考えるべきです。

従って医療保険を検討する場合は、支払う保険料に対して医療保険の補償内容が妥当であるかと言う事が重要で、何かの条件を前提にして保険料や保障内容を誇大宣伝する医療保険には、必ず落とし穴があると考えた方が良いでしょう。